今回は「企業型確定拠出年金」について
何年も見直しをしていない方に向けた、「最も低リスクでスイッチング(運用商品切替)を行う方法」についてお話します。
この記事を読めば、「これから確定拠出年金の見直しを考えている方」にとって「どうすれば低リスクでスイッチングが出来るか?」という疑問について理解が深まると思います。
加入時はよくわかっていなかった
私は確定拠出年金に加入したのは10年以上前で、その時は何も考えずに以下の様な振り分けでスタートしました。
・元本保証型(定期預金)60%
・日本株式インデックス 40%
加入当時は2009年頃で、丁度リーマンショックで株価が大暴落していた時期でした。
その為、この時期に株式のチャート(グラフ)を見ると恐ろしく下がっていて、
「まだ下がるんじゃないか?」という気持ちになり、株式の商品を選択するのは怖かったはずです。
しかし2020年の今、過去を振り返れば、「外国株式」を選択していれば年利回り8%以上のリターンとなっており、最もリターンの高い商品であった事が分かります。
リスクの高いスイッチングをしてしまった失敗談
約半年前の2020年11月頃、確定拠出年金の見直しをするべく「とりあえずログイン」してみました。
運用商品別の過去の値動きを比較したところ、明らかに「外国株式」のリターンが大きい事が判りました。
「あ~、今までもったいない事をしていたな…」
と、元本保証型 60% をすぐに外国株式へとスイッチング(運用商品切替)をしました。
ここで本日の結論ですが、この60%をいきなり全部スイッチング(運用商品切替)する事が非常にリスクの高い行為だった、という事です。
私は更に、職場の先輩や後輩にも「とりあえず見直しをしましょう!」「外国株式の過去のリターンが高い!」とスイッチングをおすすめし、先輩や後輩も商品の切替をしました。
当時は「一気に買う」「一気にスイッチングをする」という行為が「リスクの高い行為」という事を知らなかったので、後の「コロナショック」による株価暴落でマイナスとなってしまった方も多かった様です。
最も低リスクでスイッチングをする方法
それは、「少しずつ切り替える」です。
私の株の失敗談でも「一気に買う」は非常にリスクの高い行為ですとお話ししました。
確定拠出年金のスイッチング(運用商品切替)でも同じ事が言えます。
では、具体的に説明します。
例えば、元本保証型のつみたて金が100万円あったとします。
「まだ退職まで20年あるから、この100万円のうち80万円を外国株式に移したい」
という場合、どうするべきでしょうか。
この場合「期間を決めて極力分散したい」ので以下の3パターンで考えます。
【パターン①】1年かけて80万円を移す場合(その1)
80万円 / 12ヵ月 / 21日 =約3170円/日
毎日 3170円ずつ、252回に分けてスイッチングする。
【パターン②】1年かけて80万円を移す場合(その2)
80万円 / 12ヵ月 =66,666円/月
毎月 66,666円ずつ、12回に分けてスイッチングする。
【パターン③】3カ月かけて80万円を移す場合
80万円 / 3ヵ月 / 4週間 =66,666円/週
毎週 66,666円ずつ、12回に分けてスイッチングする。
上記はあくまで一例ですが、こんなイメージです。
パターン①が最もリスクが少なく、パターン③が最もリスクが高いです。
リスクとリターンは比例するので、自分に合った方法を選びましょう。
私のおすすめはパターン①です。
しかし毎日スイッチングするのは非常に手間がかかるので、好きでやる人でなければ難しいかも知れません。そんな時はパターン②の様に、毎月1日と決めるなりして分散してスイッチングをしましょう。
また、上記の3パターンの様な「商品切替のルール」を決めたら途中で変更しない方がより低リスクでスイッチングが出来ます。株価が下がったから今日は6000円にしよう!とか、株が上がっているから今日はやめようという小細工をすればするほどリスクが上がると思っておくくらいで良いと思います。機械的にやることが最もおすすめです。
ちなみに、企業型確定拠出年金は、基本的に「スイッチングの手数料がかかりません」これは意外とすごい事です。株式の投資信託での「信託報酬」はかかりますが、商品切替はし放題なので、自分に合ったポートフォリオが見つかるまで色々な商品を試してみるのもありです。
まとめ
スイッチング(運用商品切替)をする時は
「一気に変えない」
「期間と額を決めて、分散させる」
これを参考にしてみてください。
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