「新入社員たちよ、君たちはなぜ確定拠出年金をやらないんだ?」
今日はこんなテーマで話をします。
私の勤め先に配属された新入社員たちの確定拠出年金の加入実績は以下の通りです。
去年 0/3 人が加入。
今年 0/1 人が加入。
0人です。
さすが資産運用について何も教育されない国、日本。こうなりますよね。
去年入社した3人のうち、1人は「なんとか説得して」加入してくれました。※メリットもデメリットも理解したうえで加入しています。
この記事では「新入社員に送る、確定拠出年金の基本+メリットデメリット解説」をしたいと思います。
なぜやらないの?
シンプルに「よくわかってないから」だと思います。
新入社員に「確定拠出年金ってどんなものか知ってる?」と聞くと
「つみたて貯金ですよね?」「減るかもしれないやつですよね?」
と答えると思います。
確定拠出年金 Q&A!
Q1、掛金はどこから出るの?
A1、毎月の自分の給料から。
Q2、掛金はいくら?
A2、主に勤続年数と基本給に依存する。うちの会社だと新入社員は毎月1000円程度から。16年務めた私は毎月6000円程度。
Q3、減るかもしれない?
A3、運用商品によるが、短期的に見れば減る可能性も高い。30年規模で見れば減る可能性は極めて低い。
Q4、やったほうがいいの?
A4、メリットとデメリットを理解してから始めましょう。
Q5、メリットって?
A5-1、掛金が非課税である。(やってない場合は毎月の給料で”受け取ってしまう”為、所得税を引かれてしまうが、確定拠出年金につみたてれば”非課税”となる)
A5-2、運用で増えた資産は本来なら20.315%の税金が引かれるが、なんと非課税。
Q6、デメリットって?
A6-1、一度始めたら「”掛けたお金は”60歳になるまで現金化出来ない」※途中で毎月の掛金を0にする事は出来る。
A6-2、短期間で退職し、無職になるとデメリットが発生する。(詳細は今回は割愛)
どれくらい得なの?
①非課税での得
掛金は年齢と共に右肩上がりで増えていきます。18歳で1000円/月。定年が近い59歳では約1万円/月の掛金となる様です。今回は平均して5000円/月の掛金で計算します。
所得税は年収や家族構成に応じて変わりますが、今回は10%とします。
毎月5000円 × 10% = 500円の税金が引かれた場合
500円 × 12ヵ月 × 40年 =24万円の節税
毎月コツコツ節税した結果、40年間で約24万円ほど所得税が節税出来るという事です。
②運用成果での得
こちらが大本命です。
今回、”ここを伝えたくて記事にした”といっても過言ではありません。
結論から言うと、「しっかりリターンが見込める商品で運用すれば、大幅に増える可能性がある」です。
”しっかりリターンが見込める商品”とは、「全世界の株式丸ごとに投資を行う」です。
「全世界株式」という商品があればこれ1本、100%掛ければOKです。
しかし私の勤め先では「全世界株式」という商品はありません。
まずは、「全世界株式」をコツコツ掛け続けた場合の平均的なリターンを見てみましょう。
「全世界株式」の過去30年の株価推移は以下の通りです。
この30年の平均リターン(年利回り)は、約5.0%と言われています。
今回は40年間毎月5000円をつみたてた時の年利回りを「3%、5%、7%」の3パターンでシミュレートしていきます。
ちなみに、掛金の合計は先ほどの計算の通り240万円です。
改めて下記にまとめます。
利回り3%の場合、240万円⇒約463万円「+223万円(+92%)」
利回り5%の場合、240万円⇒約763万円「+423万円(+176%)」←過去30年の平均
利回り7%の場合、240万円⇒約1312万円「+1072万円(+466%)」
いかがでしょうか?
確定拠出年金(もしくはつみたてNISA)以外で投資信託を運用した場合も同じ運用成果となりますが、20.315%の課税がされます。儲かった分から税金取られちゃうんですよね。
本来であれば、利回り5%の場合+423万円から20.315%の「約86万円」が税金としてマイナスされて、337万円のプラスとなる所、確定拠出年金は「利益も非課税」なので税金取られません!
どんな商品を選べばいいの?
過去の私の記事【企業型DC】私のポートフォリオ【確定拠出年金】を参考にしてみてください。
つから始めればいいの?
こういった「つみたて投資」で失敗しない為のコツはたった2つしかありません。
1つ目、早く始める事。
2つ目、長く続ける事。
まとめ
やる必要のない方とは?
新入社員として入社して、「5年後に無職になります!」という予定がある人って
女性の方で「結婚して子供生まれたら退職する!」と決めてる人くらいだと思います。
それ以外の方はやるべきだと、私は思います。
この記事を見て「始めようかな」と思った方、必ず、明日、勤め先の総務に電話して「確定拠出年金の申請書をください」と言いましょう。
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